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禁断の恋

ラブストーリー禁断の恋

愛はせつない。だって友人の彼女にひとめぼれしてしまった。来る日も来る日も彼女のことが脳裏に浮かぶ。抱きしめてキスして、燃えるような恋のせりふをひとつ、次の瞬間、目が覚める。リンリン、電話の音で起こされてしまった。「はい、もしもし」、「あの・・・」、「だれー」「あの・・・」「あ、ひょっとして、さやかさん」「はい」「どうしたの」「近くにいるの、寄ってもいい」、「あ、いいよ。あいつもいっしょだよね」、「いっしょじゃないの。」「あ、ごめん。おれさ、バイト、そう、バイトがあったけ。ごめん、切るよ。」、「ガチャ」、一瞬あいつの顔が脳裏に浮かんだ。なにやってんだ、たかが、女じゃん。おれのものにしてしまえば・・・。できるわけないよな、あはは。・・・。  翌日の新聞で事情を知った。あいつがまさか、・・・新聞の記事にはあいつがオートバイ事故で死んだことが書かれていた。「まさか、あいつが・・・」。それから、おれは急いであいつの家へ出かけた。あいつの家は、親戚やらいろんな人が出入りしていた。「あ、おばさん、・・・」あとは、おばさんの顔を見ると言葉にならなかった。「よく来てくれたね。たかひろさん。あの子の顔を見てやって」。
帰りぎはぼくは彼女にあった。「ごめんね。こんなこととは知らず、電話を切ってしまって」ぼくはできるだけ、やさしくあやまった。彼女は疲れきった表情をしていて、ただひとこと「私、どうしたらいいか・・・」ぼくは、彼女の傍に立ち、できるだけ、一分一秒でも長く彼女といっしょに居たいと思った。あいつの顔はもう脳裏にうかばない。



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